バウマン館

写真:ニーナ・ヤロシェビッチ ロシア連邦剣道・居合道・柔道連盟会員、居合道三段、欧州剣道連盟(EKF)会員、バウマン記念国立工科大学バウマン館会員(20112013

 

 

 

 

 

モスクワ出身。1982年ロシア国立映画大学卒業。在学中に糸東流空手に出会い、魅了される。1982年ソビエト政府により空手が禁止され、1990年まで練習を行うことは違法であったためこの間空手を離れる。ソビエトが崩壊し再び武道の練習に取り組み始める。この際に選択したのが剣道と居合道で、居合道の練習はモスクワの道場で始めた。

ニーナ・ヤロシェビッチは、2010年パリで開催された第17回居合道欧州選手権に出場。この際にヨーロッパで居合道が大変人気があることを知り、ロシアにもこの武道を広めようと当時勤務していたバウマン記念国立工科大学に道場を開いた。

道場開設には大学の労働組合や学部関係者など多くの人の助けを受け、20119月バウマン記念国立工科大学体育部に居合道科が出来た。10月には学生や大学院生、スタッフに居合道を普及するためクラブバウマン館を設立。

2012年6月、バウマン記念国立工科大学スポーツ施設でPatricDemuynck先生(居合道 錬士7段)を招きセミナーを開催し、生徒達は始めて欧州の先生の居合道を目にし指導を受けた。

ニーナ・ヤロシェビッチはバウマン記念国立工科大学の生徒に剣道を紹介することを決心した。出資者の協力により練習に必要な防具と竹刀などの器具を購入。20131月には最初の練習が行われた。

2013年ロシア連邦は剣道を“スポーツ”として承認し、剣道は全ロシアスポーツ種目リストに加入される。剣道がこのリストに入ったことはバウマン記念国立工科大学での活動の発展に大きな貢献となる。

20145月には、16歳~28歳までの青少年と学生を対象にした剣道のオープントーナメント“第一回バウマン記念国立工科大学カップ”を開催。これよりトーナメントは毎年行われている

20169月にクラブは開設6周年を向かえる。

現在、剣道と居合道は “バウマン館”のクラブ活動の中で発展を続けている。クラブでは大学の体育の授業の一環として練習する生徒の他に、一般の希望者も参加することが出来る。(大学の授業としての居合道の稽古は大学の生徒以外は受けれない)

2010年から現在までロシアでは全ロシア居合道大会が3回開催。そのうちの一回は2015年バウマン記念国立工科大学で行われ、この大会でバウマン大学の選手達は章を受賞し、6名は居合道一段に昇段した。

クラブバウマン館は、居合道夢想神伝流の稽古を実践している。クラブの会員はロシア、ヨーロッパで行われるセミナーに毎回参加。20165月ニーナ・ヤロシェビッチは居合道湘志会ヨーロッパ支部が主催した古市典雄先生のセミナーに参加。